009: 50MHz to 144MHz 0.2W transverter

 50MHzの自作トランシーバを持って高地運用する時、できれば2mにも顔を出したいなと思い、このトランスバータを製作することにした。目指すは小型&シンプル。回路構成も使用素子もオーソドックスで目新しいものは無い。敢えて挙げるとすれば5倍オーバートーンの94MHz水晶を使い、ローカル発振器をトランジスタ一個で構成している点が特徴かと思う。うまく調整すれば安定度もスプリアスもFBで、逓倍段が無いから一見50MHz用コンバータの局発に見えなくもない。一枚ボードには標準穴あき基板を使っているが、いつものようにRF部裏面には銅箔テープをベタ貼りし、スルーホールを多数設けてグラウンドインピーダンスを下げているので、全体の動作は安定している。送信用三段ストレートアンプは50dBの利得を持つが、5~6dB過剰になるため中間に入れた半固定VR(アッテネータ)で適当にゲイン調整している。

 送信スプリアスは二倍高調波が最も強く-60dB程度、あとはほとんど見えないレベルである。このLPFコイルのインダクタンスには精度を求めた方が良く、可能であればLCメータでインダクタンスを実測して設計中心値にキチンと追い込むのが望ましい。144MHz用ともなると2倍高調波対応の減衰極を作り込むのが難しくて、結局シンプルな1/4波長型の3段LPFをキチンと製作したものが一番FBだった。

 完成後に室内に置いた垂直ダイポールにつないで運用してみたところ、御嶽山、岐阜高山、北アルプス、八ヶ岳など思ったより広範囲とのコンタクトができており、今後の運用が楽しみになってきた。2018年夏製作

144MHz transverter, +23dBm output, NF1.5dB (overall) and 8dB of conversion gain, DC 13.5V 137mA max



This is a 2m transverter, which should be attached to my small QRPP 6m CW/SSB transceiver. The output power is only +23dBm (0.2W), and 1.5dB NF (overall). As 5th overtone crystal is used, the construction of the local oscillator is very simple. The three stage amplifier has 50dB gain, and it works very FB without any oscillation. The spurious level is below -60dB, and the strongest is second harmonics of 144MHz (288MHz). I would like to enjoy my portable operation more from the high land of Japan. I made this in the summer of 2018.

144MHz linear transverter, +23dBm output, NF1.5dB (overall) and 8dB of conversion gain, DC 13.5V 137mA max 50MHz to 7MHz vacuum tube converter

 

 

 

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2018年08月11日